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都内某私立男子校で音楽教師をしています。カイミングアウトしていませんが僕はゲイです。
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05.03.01:26

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  • 05/03/01:26

08.31.23:55

05:カミングアウト

「私はね、ゲイなんだよ。妻はイタリアにいるし、娘も二人いる。仕事がら女性との出会いも多いし、私の財布の匂いをかぎつけて、若い女の子が自ら近寄ってくる事もある。でも私は一切彼女達に興味がないんだ。私はもっと、なんていうか、男の子がいいんだよ。」

たしか、ニックはこんなことを言っていたと思います。

僕も結構酔っ払っていたから覚えていないんですけどね。

はじめは驚きましたよ、それはもう!テッドダンソンが僕はゲイだってカミングアウトするわけですよ、彼の好みである年下の男(僕)に向かって。

でも僕は不思議といやな気持ちはしなかったんです。

どちらかというと、安心したような、何か胸に期待感がみなぎるような、ちょっとドキドキしました。

結局僕らはそこで関係を結ぶ、なんてドラマチックないきさつにはならなくて、その日はそれで平和に過ぎていったのですけど。

ニックはドレッサーからある包みを出してきて、何か小さなものを琥珀色の高価なウイスキーで飲み干すと、僕に「私を信じるかい?」と言って、その包みに一粒残る錠剤を僕に手渡しました。

それは小さな小さな5mmにも満たない黄色っぽい色をした丸い錠剤でした。

ニックはそれを飲み干すと、「こんな年になっても時々はめを外すこともあるんだよ。私のストレス解消は、こうしてリラックスしながら音楽を楽しむこと」と言って、ニックはソファーに深く腰掛けたのでした。

5mmの錠剤、それがなんだか僕には全く検討もつかなかったけれど、ぼくはニックのカミングアウトの件でなぜか上気していてそれを飲み込んでしまいました。

結局それが原因で、三日三晩苦しむことになったんですけれど。
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  • 08/31/23:55
  • gay